
2014年大会王者の松山英樹選手が4年ぶりに参戦します。現在、PGAツアーを主戦場にプレーしているため、日本で松山選手のプレーを見られる機会はとても少なくなっています。PGAツアーの試合であるZOZOチャンピオンシップを除けば、日本でのプレーは2019年の本大会以来となります。2021年のマスターズで優勝した後、初めての日本ツアー参戦です。ファンには今から待ち遠しいですね。
2023年の松山選手は、故障に悩まされたシーズンを送ってきました。首、腰、背中に抱える痛みと付き合いながらプレーする日々だったからです。ダンロップフェニックスには、調子を整えて乗り込んできてくれるはずです。日本人初のマスターズ王者のプレーに期待が集まります。
松山選手のダンロップフェニックス初参戦は、東北福祉大学在学中の2011年にさかのぼります。この年、アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権に連覇し、翌2012年のマスターズ出場権を獲得。2011年三井住友VISA太平洋マスターズで史上3人目のアマチュアでのツアー優勝を飾ります。その翌週にプレーしたのが、この大会でした。アマチュアとしての出場で、この時は43位タイに終わっています。
2012年もアマチュアとして参戦。メジャーの舞台で戦った経験もあり、優勝争いに加わりました。相手は、2011年に欧州PGAツアーとアメリカPGAツアーの両方で賞金王に輝いたルーク・ドナルド(英)。決勝ラウンドで追い上げて、5打差ではありましたが2位に入って実力を見せました。
2013年にプロに転向。2014年に東北福祉大学卒業後は、世界の舞台に飛び出します。同年、PGAツアーのメモリアル・トーナメントで優勝。この年のダンロップフェニックスでは、予選ラウンドから4日間、ジョーダン・スピース選手と手に汗握る激闘を繰り広げます。翌年、マスターズと全米オープンで優勝し、PGAツアーNo.1となる予兆を見せ始めていたスピース選手との堂々とした戦いぶりは、日本のゴルフファンの記憶に長く残るものとなりました。
最終的にはスピース選手とは1打差。猛チャージを見せた東北福祉大の先輩、岩田寛選手とプレーオフになり、ましたが、これを制して大会初優勝を飾っています。
1974年に始まり、50回大会と言う節目の年を迎えるダンロップフェニックス。会場であるフェニックスCCクラブハウスのチャンピオンルームには、歴代優勝者たちの写真と、その寄贈品が飾られています。それが複数ある選手は、最多の3勝の尾崎将司選手を始め9人しかいません。セベ・バレステロス、トム・ワトソン、タイガー・ウッズ・・・。いずれも時代を築いた名手たちに続き、松山選手が大会2勝目に挑む姿から目が離せません。