
PGAツアー初優勝を飾ったばかりの新鋭が、ダンロップフェニックスに乗り込んできます。サヒス・ティーガラ選手。インドから米国に移住した両親を持ち、カリフォルニア州で生まれ育った25歳です。
下部ツアーのコーンフェリーから2021年秋にPGAツアーに“昇格“。翌年(22~23年)にはレギュラーシーズンで7回トップ10入り。プレーオフシリーズにも進出して、来季のフルシードは確定させていました。
その後のフォールシリーズは、ランキング71位以下の選手たちが来季のフルシードを目指す戦いが注目されますが、ティーガラはそこにも参戦。シリーズ初戦のフォーティネット選手権で見事に初優勝を飾っています。
舞台となったのは、シルバラードリゾートノースコース。ティーガラが育ったロサンゼルス近郊ではありませんが、同じカリフォルニア州のもっと北、ワインの産地としてしられるナパバレーにあります。ティーガラの優勝争いの相手は、日本ツアーでもおなじみで、2021年日本プロでも勝っているキム・ソンヒョン。彼に3打差をつけてウイナーズサークル入りを果たしたのです。
ティーガラは、PGAツアー5勝のケビン・ナ選手が先輩にいるカリフォルニア州ダイアモンドバー高校を卒業。卒業後、ペパーダイン大学に進んで、ゴルフチームで活躍しました。4年生の時には2勝を挙げています。
カレッジゴルファーの勲章である『Fred Haskins Award』『Ben Horgan Award』『Jack Nicklaus Award』を受賞。3賞同時受賞は、史上5人目という快挙でした。
現在、飛距離も十分なティーガラ選手ですが、ショートゲームのうまさにも定評があります。世界屈指のPGAツアーで上位に入るパッティング、アプローチ。フェニックスCCでその武器を存分に駆使して戦う様子を楽しみにしたいですね。
ブルックス・ケプカ選手のように、この大会での活躍をきっかけにメジャー王者へと羽ばたいた選手は少なくありません。古くはスペインの星と呼ばれたセベ・バレステロス選手、南アから世界に飛び出したアーニー・エルス選手…。2021年マスターズ王者の松山英樹選手もその一人に数えることができるでしょう。
いわばメジャータイトルへの登竜門ともいえる大会で、PGAツアー初優勝から2か月余りというホットなティーガラ選手がどんなプレーを見せてくれるのか。
将来のメジャー王者を“先取り”して楽しむというダンロップフェニックスならではの楽しみ方をするなら、今年のティーガラ選手ははずせないのではないでしょうか。